津波復興拠点整備のゾーニング案まとまる(山田町)

「岩手県の震災・復興建設情報」より 2013/02/12

【山田町役場】
津波復興拠点整備のゾーニング案まとまる
対象エリアを3~4haに拡大
平均5m嵩上げし、交流、商業、業務ゾーン整備
 

JR陸中山田駅前に津波復興拠点整備事業を計画している山田町は7日、第2回復興拠点検討会議作業部会を開き、ゾーニング案を示した。
提案では、町中心部となる駅前を中心とした3~4㌶を対象区域とし、平均約5mの嵩上げを計画。エリア内には、駅前広場や交流ゾーンを設置。また、その周辺に商店などの商業エリア、金融機関や事務所などの業務ゾーンを設ける方針だ。
同会議は、漁協や水産業関係団体、商工会、商業組合、商店街、観光、農協、医療、警察、金融機関など16団体で組織。昨年12月に第1回作業部会を開き、駅前を主体とした1・5㌶の第1次候補を提案。しかし、「拠点としては狭い感じがする」、「拡大を図るべき」との意見が多く、役場などの行政機関への利便性や、国道45号線からの往来確保、商業区域としての活性化や集客性向上、公共用地としての必要性などを踏まえ、エリア拡大が指摘された。
第2回会合では、拠点エリアを拡大し駅前から国道45号までの3~4㌶とする案を提示。交流ゾーンや商業エリア、業務ゾーンを設ける方針を示した。
国道45号は、現線形をより緩やかにした形で整備するとともに、幅員拡大も考慮した上で自動車往来の利便性を図るほか、駐車場も設置し、同エリアへの誘導の円滑化を図る。駅から海側にかけては東西道路を新設し、往来の活性化も図るほか、海側には親水緑地や公園なども設け、市民などの憩いの場として活用する考え。
また、仮設住宅で暮らす住民や商業者などから、中心部に住みたいとの要望も多いことから、同エリア内の2カ所に災害公営住宅の建設も予定している。
このほか、エリア周辺には、海に近い場所で作業する人たちのために、避難タワーを設置する計画や、同タワーと拠点エリアを結ぶデッキ通路の提案もなされた。
対象エリアでは、平均約5mの嵩上げを計画。海側から駅側にかけて傾斜を持たせ、駅側を高くする構想となっている。
出席者からは、復興と活性化に向けた多くの意見が出たが、このゾーニング案にほぼ合意。今回での意見を踏まえ、3月上旬に予定する第3回会合においてより具体化を図る方針だ。

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